小学2年生の時、賀曽利貝塚 というところへ 遠足に行きました。そこで気味の悪い夫婦を目撃しました。僕らが貝塚を見学するため道を歩いているとその老夫婦が前から歩いてきたのです。
2人とも70歳ぐらいの老人で、おじいさんは、懐に赤ん坊を抱いていました。そして その隣のおばあさんはその赤ん坊に話しかけていました。
僕はその老夫婦とすれ違う時、ふと赤ん坊の顔を見ました。
すると、それは赤ん坊ではありませんでした。 赤い着物を着た日本人形だったのです。 おかっぱ頭で、色が青白く、 顔のところどころに煤がこびりついていて、 とても気味の悪い人形でした。 そして、もっと気味が悪いことに、その人形は、おばあさんが話しかけるたびに、口を開いて 、 ケラケラと笑っていたのです。